2023年3月31日付で、表題の書籍を刊行しました。
これまで公開範囲が限られていた近代如来教教団に関する史料を翻刻し、そこからわかる知見を論文の形で纏めたものです。
如来教がいかにして明治の宗教行政に立ち向かったのか、その方法はいかなるものであったのか、また、昭和期の第二次宗教法案に際して、教団がどのような動きを見せたのかがわかるものとなっています。
ぜひお手にとっていただければ幸いです。
なお、一般販売はPOD版で行います。
Amazon 2277円 5月12日発売
丸善ジュンク堂 未定
どうぞよろしくお願いします。

内容
本書では、これまで詳らかにされてこなかった近代如来教の組織的展開を新史料「清水諫見氏旧蔵如来教関係史料」に基づいて明らかにする。これによって私たちは、如来教が明治維新期に仏教的な秩序の〝末端〟に位置づけられることで活動の公的根拠を得たことや、大正期から昭和期の単立教会化への動向を見ることができる。かかる如来教関係者たちの宗教活動存続のためのさまざまな模索を可視化することによって、従来の神道を中心とした秩序を前提とする近代宗教史の再構築を展望する。
目次
まえがき
第一部 小寺大拙と近代如来教(論文編)
第一章 清水諫見氏と「清水諫見氏旧蔵如来教関係史料」 神田 秀雄
第二章 「清水氏史料」の記事に見る如来教の近代と小寺大拙の影響力 神田 秀雄
第三章 明治一五年前後の如来教の活動公認模索 石原 和
第四章 受持仏堂序論―如来教と愛知県を事例に 石原 和
第五章 昭和期における宗教行政と如来教 吉水 希枝
第二部 清水諫見氏旧蔵如来教関係史料(本文編)
第三部 清水諫見氏旧蔵如来教関係史料目録
付録
近代如来教史略年表(兼清水諫見氏略年譜)
『このたび』掲載記事一覧
清水諫見「スクラップブック」内容一覧
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