8月に献本いただいていたのに、ご紹介できていませんでした。
闇斎学派と中心に儒礼(特に葬祭)をめぐる言説を論じた本。単なる儒教思想史ではなく、さまざまな視点から読むことができる本だと思います。
例えば、仏教優位・科挙不在などによって社会的な地位が確立していなかった儒者たちいかにして自らのレゾンデートルを獲得していくかという〈儒者意識〉論、儒者たちの葬送論・葬送実践とその痕跡を論じる近世儒葬に関する議論を面白く拝読しました。
しっかりと近世社会の中における儒者の思想と実践の軌跡が論じられているのだと理解しました。

Comentários